完成後、毎年のメンテの様子など・・

完成から5年が経ちました。
あれから、毎年やってること・・・・それは、梅雨前の塗り替えです。

塗り替えは人によって頻度が異なるようで、大体1年に1度から3年置きくらいまで様々のようです。
我が家の場合は年1回、前述のように梅雨前にやってます。
なんで毎年かというと、特に科学的な根拠はありません。強いて理由を挙げれば・・・

1.やっぱ使ってると、いつも歩いてる部分だけ塗装が剥げてくるので、美観を保つため。
2.防腐剤圧入材とはいえ腐りやすいと云われるSPF系の材(ヘムファー)を使ってるので、駄目押しする
  くらい塗って少しでも長持ちさせるため。
  (駄目押し効果があるかどうかは不明。)
3.最近記憶力の衰えが著しいので、分かりやすい頻度設定にしておかないと分からなくなるため。
  例えば1年置きなどにしてしまうと、いつまでも去年塗ったつもりでいて永遠に塗らない可能性が高い。

さて、てなわけで、5月連休を過ぎてから梅雨に入る前までの休日に
毎年塗り替えをやってます。

この時期に塗り替えるのは、やはり塗装直後が一番水弾きが
良いので、長雨をしっかり弾いてもらおうという訳です。


・・・という訳で今年もやってきた塗り替え。
でも今年は、ちょっと違うぞ!!

毎年、色や塗りやすさに疑問を感じながら「文化財にも使われる信頼性」だけを信じて
使ってきたキシラデコール。
だけど記憶力に自信ないせいで無駄に毎年塗ってきたためか、歩かない部分の塗装が厚くなりすぎて
ペンキみたいに木目を隠すようになってきた。
ステインといいながら、どうも不透明な顔料的成分が多いようなのだ。

そこで今年はちょっと良さそうな塗料を見つけたので試してみるのだ!!!

私がやってる塗り替え手順のご紹介がてら、塗料のレポートさせていただきます。
(塗り替えの手順なんぞ人それぞれで どーでも良いところではありましょうが。)

ではまずは準備から・・・。

 

1.掃除
 まず、掃除からです。一年のヨゴレを落とします。そうしないと一年分のホコリを
 塗料で塗り固める事になりますから・・。

 再塗装日の一週間前の休日にやってます。
 いつも野ざらしのデッキ中央は、塗料は剥げても汚れはキレイですが、雨風から
 守られてる軒下部分のデッキは、皮肉なことにホコリだらけ。

 ホースで水をかけながら、デッキブラシでゴシゴシ・・・。
 出てくる濁った水をよーく流して、一週間放置して乾燥。 まぁその間にもホコリは
 たまるでしょうが、一年分に比べればマシということで気にしてません。

2.再塗装
 次の週の休日、いよいよ塗装だー。

 準備するものは、これ。
 (写真撮ったのに無くなった・・・見つかったら載せます。)

  刷毛、小分け容器、側面用小手刷毛みたいなの(名前知りません)、耐油手袋、
  小手刷毛トレイ、雑巾。

 あとは塗るだけデス。
 順番としては、
 (1)上段デッキの小口
     小口の下に小手刷毛トレイを当てて、刷毛で小口に吸わせるように塗る。
     こぼれた塗料はトレイで受ける。それでも垂れそうな分は雑巾で吸わせる。

 (2)下段デッキ面
     刷毛でデッキ板4枚分くらいずつ塗ります。
     デッキ板の隙間にも、側面用小手刷毛を差し込んで塗ります。

 (3)下段デッキの小口
     (1)と同様に塗ります。

 (4)上段デッキ面
     あとで脱出できるよう塗る場所の順番を考慮しながら・・・。

 ・・・てな感じです・・・何のことは無いですね。書く程の事も無かったか。。。
     

3.塗料
 では、今回使った塗料について。
 それがこれだー。「インウッド(IN-WOOD)」といいます。我が家の場合で約7リットル使用。
 色は、これまで使っていたウォールナットに相当するという「ピーカン」という色です。

  
 ここで買えます。詳しい説明もあり。http://www.quofirm.co.jp/
 さて使い心地は・・・?


 けっこう良かった。(いきなり結果かよ)
 一言でいえば、浸透がよくて塗りやすい。
 要件別に纏めますと・・・

 浸透性)
    前述のように、浸透性が高く塗りやすい。
    経年で出来た割れ目(これが多いので不安なのです)など、保護を思えば
    最も浸透させたい場所に、こちらの気持ちをお見通しかのように伸びてゆくの
    でホント楽だし嬉しい。
    以前は、一生懸命刷毛で押し込まねばならなかった。

 色合い)
    屋外用ステインには、前にも書いたとおり油性でも顔料系色素っぽく粒子感・不透明感
    がある物を多く見かけるが(耐光性と防腐薬剤の為?)、今回のは色に染料系
    のような透明感があって粒子感も少なく、木の地色と溶け合って仕上がりが
    綺麗。
    キシラデコールは何年も塗り重ねて行くとペンキのように顔料の膜が
    出来て地肌の色を隠してしったが、インウッドではそんな事はなさそう?

 臭気《塗装時》
    臭いが、他の有機溶剤系の塗料とは異なり、ずいぶん柔らか。
    何かでお馴染みの懐かしい臭いだよな〜・・・と思いつつ思い出せない。
    ずーっっと考えながら作業してました。
    (臭いが鼻をかすめる度に喉元まで出掛かるこの記憶。
     結局思い出せず、もどかしい事 この上なし!)
    油性塗料ではあるので ある種の溶剤臭は当然あるけども、
    匂いの種類が異なるので、作業は行い易い。

 臭気《乾燥中》
    塗装終了後(乾燥中)は、匂いがキツい。
    出来立てのアスファルトのような、油が焼けるような臭さというか・・?
    窓を開けると室内に入る空気が不快で、妻には大不評。
    今まで経験した他の塗料と比較しても悪い方かも。
    ただ、2〜3日ほど経てば全く感じなくなったので、まぁOKか。
    (これが一週間続くなら もう使うことは無かったろう。)

 その他)
    (これはもしかすると、製造直後だからかもだが・・・)
    開封時の固形分の沈殿が非常に少なく、少し混ぜると直ぐ塗れたのはGOOD。
    キシラデコールにしてもアウトドアステインにしても、幾ら混ぜても攪拌棒に
    粘土質の沈殿が付いてきて苦労していた。結局いつも途中で妥協して塗り
    始めてたが、最後には缶底にどっぺり沈殿が残り、後味の悪い思いに。
    インウッドは、直ぐに混ぜ棒にもくっつかなくなり、最後まで使い切っても沈殿の無い
    ピカピカの缶底が現れてとてもいい気持ち。

 撥水性)
    塗装から約一ヶ月、梅雨真っ只中でも撥水は持続し、良い感じ。
    玉のように水を弾く効果が続いていて、感心。だが、水弾きで出来た水玉に
    日光があたるとレンズ効果で木が焼ける(痛む)事はないのか??弾きすぎて
    ちょっと心配も。
    
    上で書いた、塗料が浸透した木の割れ目も、雨の中で覗いて見ると
    割れ目に溜まった水の奥は銀色に光っていて、割れ目内部もしっかり撥水し
    木芯部への浸透を許していないのが分かる。

・・・・あとは、経年後の防腐性能が本当に十分かどうかだが、これは実際経過しないと
分からない。とりあえず、気に入ったので今後もそっちの性能も観察してみます。

                                    2005年6月


          

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